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奇跡のArrandale

Arrandale は2010年にインテルから発売されたモバイル系のCPUです。Core2 からCore i 世代に移った最初の世代です。何が奇跡かというと、2023年の今でも現役で使えている事です。もちろん速さやスペックにギャップはありますが、Windows10も特に支障なく動いていますし、非公式ながらもWindows11も動きます。

Arrandale が今でも通用する理由

  • 仮想化支援の SLAT(Second Level Address Translation)に対応  →  VMware, Hyper-Vに必須
  • H.264ハードウェアデコーダ内蔵  →  H.264の動画再生
  • CPUが64bit に最適化 → これ以降64bit OSが一般的になりました。
  • 最大メモリ 8GB → 2023年も8GBが普通のレベルです。
  • USB3.0  → インテルには関係なく外部のチップで実現していますが、2010年頃からUSB3.0端子搭載のPCが現れた。HDDなど高速なデバイスを使用できます。
  • CPU 4個(Core 2個 + SMT)。
  • SATA 3G。現在のSATAは6Gだが、最新のSATA SSDを使用できます。
  • Windows10をクリーンインストール可能。非公式ながらWindows11も。
  • HDMI端子  → この頃から今のスタンダードなHDMI端子が搭載されてます。
  • HDMIとアナログVGAの端子に、2枚の外付けディスプレイを接続し表示が可能。
  • Office 2010とOffice 2021は基本的な部分では特に変わっていない。

という具合。今の普通の機能を持っている事が、今でも現役で使える証です。

Arrandale が使えない分野

13年前のPCになりますので、当然いまいちな点があります。

  • 動画のHWエンコード機能が無い
  • H265などH.264以降のHWデコード機能がない
  • CPUの拡張命令であるAVXが使えない。
  • CPUの熱量が高くファンがうるさい
  • GPUが貧弱で3Dゲームは絶望的(DirectX 10)
  • USB-C を搭載していない。
  • Hyper-VVMware の共存ができない。

おもにゲームは使い物にならないです。動画はH265以降のコーデックはCPUパワーが厳しいです。

あと、Windows11で必要な機能を欠いているため公式サポートされていません。

  • TPM2.0どころかTPMがない
  • UEFIによる セキュアブートができない。従来のBIOS起動のみ
  • DirectX 12に対応していない

Arrandale が使える分野

Officeなどの事務処理や、Webの閲覧程度なら全く問題ありません。動画はH.264のHWデコードを持っているのが幸いでした。Youtubeも今の所無問題です。

Arrandale でWindows10を快適に使うために

 メモリ8G と SSD化をしましょう。特にSSDは必須です。

所感

 10年以上前のCPUが現役で使えるのは昔なら考えられない異常事態です。要因は何と言っても Intel の10nm の遅延にあります。この10年間のCPUのパフォーマンス向上のペースが明らかに落ちています。

 

顕著なのは2015年のSkyLake 以降です。

 

pmp-style.hatenablog.com

 

2021/6/27 更新

Windows11 が公式発表され、第7世代 Core 以下は適用外になってしまいました。

11年間最新のOSを使えたことが奇跡だったので、世代交代としては致し方なしです。

 

2021/10/14 更新

なんていこうことでしょう。Arrandale 上で Windows11 が動いています。非公式な方法なのでいつまで使い続けられるかは分かりませんが、Arrandale は今日も最新OSを動かせています。

方法はこちらをご覧ください

 

pmp-style.hatenablog.com