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厳しい Windows11の要求スペック(第8世代Core以降の謎)

マイクロソフトよりWindows11が公式発表となり、噂は現実のものとなりました。発表前に予測した Windows10X + Windows10 = Windows10 21H2 = Windows11 は正解でした。しかし、Windows11 が要求しているPCのスペックが予想以上に厳しく、ネット上は大混乱を招いています。

Windows11の要求スペック

項目 スペック
プロセッサ 1 ギガヘルツ (GHz) 以上で 2 コア以上の64 ビット互換プロセッサまたは System on a Chip (SoC)
RAM 4 ギガバイト (GB)
ストレージ 64 GB 以上の記憶装置
システム ファームウェア UEFI、セキュア ブート対応
TPM トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) バージョン 2.0
グラフィックス カード DirectX 12 以上 (WDDM 2.0 ドライバー) に対応
ディスプレイ 対角サイズ 9 インチ以上で 8 ビット カラーの高解像度 (720p) ディスプレイ

CPUやメモリに対する要求は10年前のPCでも満たせるのですが、以下の要求がポイントになっています。

CPU
Intel CPU: 第8世代Coreシリーズ以降 (Pentium, Celeronも含む)
AMD CPU: Zen2世代以降 (Athlon も含む)
GPU
・DirectX12
マザーボード
UEFI + TPM2.0 + セキュアブート

ざっくりいうと、2017年の後半から2018年以降に購入したPCは動きます。
2017年に購入した方は微妙なところです。

明確なスペック差は無いのでちょっと納得できない方もいると思います。

TPMの詳細についてはこちらで触れています pmp-style.hatenablog.com

Intel CPU

マイクロソフトが公開しているWindows11対応のCPU(Intel)です。
Windows processor requirements Windows 11 supported Intel processors | Microsoft Learn

Intel Core シリーズの第8世代以降が対象です。
一口に第8世代といっても、Intelの10nm品の遅れにより多くの製品が出ています。リストを調べてみると第8世代でもサポートしていないものがありました。

サポート対象
Kaby Lake-R 2017/8/21 発表
Coffee Lake 2017/9/24 発表
Amber Lake 2018/8/28 発表
Whisky Lake 2018/8/28 発表

サポート対象外
Kaby Lake-G 2018/1/7 発表。Intel CPU に AMDGPUを採用した変わり種。
GPUAMD
Cannon Lake 2018/5 ひっそりリリース。Intel 初の10nm品ですが、Intelでは無かったことになされる黒歴史に残るCPUです。

サポート外なのはいずれもマイナーなCPUで、ほとんどユーザーがいないと思われます。

AMD CPU

マイクロソフトが公開しているWindows11対応CPU(AMD)です。
Windows processor requirements Windows 11 supported AMD processors | Microsoft Learn
第2世代Ryzen シリーズから対象です。

TPMの必須化について

TPM2.0が必須化されました。突然言われても・・・・と思ったのですが、実はマイクロソフトは2016年より新規PCは必ず搭載するようにアナウンスをしていました。

pc.watch.impress.co.jp

記事中にも記載がありますが、TPMだけであれば Haswell 世代から対応ができているPCもあり、より多くのPCが移行できたのに。
IntelのWindows10へのサポート状況を見ると、Ivy Bridge 以降がサポート対象になっています。

なぜ第8世代以降に限定したのかは謎です。第7世代の Kaby Lakeと第8世代の Kaby Lake Refresh は、コア数が増えたくらいでほとんど変わりはありません。10nm品が遅れていたため、間をつなぐための世代です。ということから技術的な理由ではないと言えます。そうすると、MicrosoftIntel が買い替えの需要を促すための策略としか思えないです。

TPMの仕組みについては、以下で掘り下げています。 pmp-style.hatenablog.com

所感

技術的革新で最新のハードウェアにしないと満足に動かないのなら納得できるのですが、今回の肝はTPMです。正直なくてもええからWindows11に移行させてくれても良かったのに。そこには業界の思惑もあるのでしょう。

11年にわたり初代 Core i Arrandale を使い続けてきましたが、いよいよ終わりの時を迎えたようです。最新のOSが使えなくなった時点で買い替えることを決めていたので、来年には買い替えを検討予定です。ただでさえ世界中で部品不足になっているのに、Windows11への移行によりパソコンの品薄が拍車をかけるかもしれません。

Windows11の大きなポイントとして 32bit 版がついに消滅します。
32bit時代は Windows95 から本格的に普及しました。あれかから26年が経ち、いよいよ幕を降ろそうとしています。

そして、26年後のWindowsはどういう姿をしているのでしょう ? まだ覇権を握り続けているのでしょうか。

製品版Windows11リリース

2021年10月05日に製品版がリリースされました。アナウンス通りのスペックチェックがかけられていましたが、非適合の古いパソコンへは少し細工をすることをアップグレード可能であることが判明しました。
pmp-style.hatenablog.com