Windows10 64bitで 今から30年ほど昔の MS-DOS を動かす実験をします。直接動かすることはできないので、仮想PCを活用します。
方針
VMwareのWindows10を使用します。
過去に仮想環境の中でMS-DOSを走らせたことがあるのですがVMware はいまいちです。MS-DOSではCPU省電力機構が働かず、何もしなくてもCPU100%の負荷になってしまいます。そこで登場するのがマイクロソフト製の VirtualPC です。VirtualPC付属の専用ソフトをMS-DOS内で常駐させることでCPUの省電力機構が有効になります。さすが純正ソフトです。
ということで、Windows10 x64上でVMWare で Windows10 x86 を動かし、その中で VirtualPC で MS-DOSを動かします。つまり仮想PCの中で仮想PCを動かすという事です。
VirtualPCは Windows7までは現役で、Windows7にWindowsXPモードがありましたが、内部ではVirtualPCでWindowsXPを動かしていました。Windows8 では Hyper-V に移行したためそれ以降 VirtualPC は日の目を見なくなりました。
Windows10にVirtualPCをインストール
VirtualPC をダウンロード
2021年9月19日更新: 予想通り・・・Virtual PC は公式サイトからダウンロードかできなくなりました。
こちらにアーカイブがありますので入手できます。
http://www.oldversion.jp/windows/virtual-pc-2007-sp1
公式サイトからダウンロードできます。32bit, 64bit 両方が公開されています。いつ閉鎖されるか分からないので両方ダウンロードしておきました。
https://www.microsoft.com/en-US/download/details.aspx?id=4580www.microsoft.com
VirtualPC をインストール
なんと、Windows10に VirtualPCはインストールできませんでした。MSは過去のMS製品を見捨てていたのか・・・。これはHyper-Vを使えとの圧力なのか。
Windows7 にVirtualPCをインストール
方針を変更してVMware でWindows7 x86 を動かし、そこにVirtualPC をインストールします。
その結果がこれです
Windows10 x64 上でWindows7 x86を動かし、さらにその中でMS-DOSが動いています。
ちなみにMS-DOSで動いているのは、当時定番のFDです。
実験結果
Windows10上でMS-DOSを直接動かすことはできませんでしたが、Windows7を挟むことで無事稼働できました。
いつの間にか、昔の仮想ソフトが動かない時代になってきたのを見つけたのは収穫です。
今後、Windows11とともにUEFIへの移行が進みBIOSが未サポートになると、過去のOSは壊滅的なダメージを受けます。
そのため仮想PCの環境はとても貴重です。今の環境を残しておきたい方は検討したほうが良いでしょう。