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【TPM完全回避】製品版Windows11 非対応の古いパソコンをアップグレード

2021年10月5日、Windows11 の製品版がリリースされました。非対応の古いPCにWindows11 にアップグレードとクリーンインストールする方法を紹介します。当初からインストール要件が厳しくなることがアナウンスされつつも、手動セットアップであれば非適合PCでもインストールできるなど情報が錯綜していました。ここで白黒つけます。 本ページでは TPMを搭載していない 2010年製のPC(第1世代Core i) でも動かす方法を紹介します。

0. はじめに

マイクロソフト公式情報で、Windows11 への要求スペックの内、TPM2.0, CPUファミリ、CPUモデルの3条件をバイパスする方法が公式発表されています(ただし、TPM1.2 は必要です)。該当する方は公式サイトをご覧ください。
support.microsoft.com

これ以降は、TPMやセキュアブートなどの機能が全部無しのPCの回避策を紹介します。

1. 実験環境

VMware上の 64bit 版Windows10 を使用します。仮想マシンのスペックは以下です。

項目 スペック
CPU Intel Core i5-430M Arrandale 2core 割り当て
メモリ 3GB
HDD 60GB
セキュアブート 非対応(BIOS)
TPM なし
OS Windows10 Pro x64

2010年製のPC上で VMware を稼働しているので、スペックとしては最弱クラスです。見捨てられても良いレベルです。

2. Windows11 をダウンロード

マイクロソフトからWindows11のisoをダウンロードします。もちろんUSBメモリでもOKです
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11

3. Windows11にアップグレード(その1)

VMwareでWindows10を起動し、Windows11のisoをマウント。setup.exeを起動してみると…
f:id:ruruucky:20211005233754p:plain

見事撃沈しました。アナウンスされていた通りのポイントが指摘され、インストールできませんでした。
つまり、手動インストールであれば非対応の古いPCにインストールできるというのは嘘でした。

3. Windows11にアップグレード(その2)

3.1 インストール時のチェック回避

しばし、ネットを徘徊して情報を集めると、有力な情報が見つかりました。
ISO内の「appraiserres.dll」を削除か名前を変えるだけでアップグレードできるというものです。

早速トライしてみます。

(1). ISOの中身をHDD内にコピーする。

(2). sourcesの中の、appraiserres.dll を削除か名前を変える。

(3). コピーしたほうの setup.exe を起動する。
・「インストールの品詞向上に協力する」のチェックを外す。
・「セットアップでの更新プログラムのダウンロード方法の変更」をクリック。
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(4). 「今は実行しない」を選択します。これを忘れると、削除したはずのappraiserrs.dll がダウンロードされチェックされてしまいます。
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(5). チェックのページは表示されず、見事突破しました。
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(6). インストールが完了し、無事Windows11 が起動しました。
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インストーラのチェックを回避する事で、製品版のWindows11が動いています。
この方法の利点は、元のファイルを削除するだけで良い点です。ファイルを入れ替えたり改変するよう方法だとウイルス混入のリスクが出てきますからね。これなら安全です。

3.2 正規品チェック

正規な状態で動いているかいくつかチェックしてみます。

ライセンスは認証済みです。アップグレードが成功していますね。 f:id:ruruucky:20211006000245p:plain

WindowsUpdate も動いています。 f:id:ruruucky:20211006000052p:plain

何の支障もなく動いているようです。

4.クリーンインストール

セットアップ時に、レジストリを追加することで回避が可能です。

4.1 事前準備

USBメモリに、以下の内容で Win11_InstallBypass.txt というテキストファイルを作成してください。

Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup\LabConfig]
"BypassTPMCheck"=dword:00000001
"BypassSecureBootCheck"=dword:00000001
"BypassRAMCheck"=dword:00000001

作成方法が分からない方向けにこのファイルを用意しました。以下よりダウンロードできます。
https://1drv.ms/t/s!AmDKsn6Ct7lWbbrZw7s2hTzxCpo?e=8iPKbI

4.2 クリーンインストール手順

(1). Windows11の起動メディア(USBかBD)で起動。事前準備したUSBメモリも接続しておきます。

(2). 「次へ」をクリック
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(3). この画面が出たら 「Shiftキーを押しながらF10キーを押す」
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(4). コマンドプロンプトのウインドウに "regedit" を入力し、「Enterキー」を押す。
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(5). レジストリエディタが起動したら「ファイル」メニューの「インポート」をクリック。
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(6). 左側の「PC」をクリックし、右側からUSBメモリを探してクリックする。
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(7). 事前準備で用意した 「Win11_InstallBypass.txt」を選択し、「開く」をクリックする。
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(8). 取り込みが成功したことが表示される。「OK」をクリックする。
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(9). 念のため正しく取り込まれたか確認します。レジストリエディタで「HKEY_LOCAL_MACHINE」→「SYSTEM」→「Setup」→「LabConfig」を開き、右側の3つの行が存在する事を確認してください。確認後、右上の「×」ボタンを押してレジストリエディタを閉じます。
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(10). コマンドプロンプトの右上の「×」をボタンを押して閉じます。
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(11). 「今すぐインストール」をクリックします。
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(12). 1度Windows11にアップグレードしたPCにて、クリーンインストールする場合は「プロダクトキーがありません」をクリックします。
新規にライセンス購入した方はライセンスキーを入力してください。
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(13). ライセンスを持っているエディションを選択して「次へ」をクリックします。
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(14). この画面が出たら回避成功です。Congratulations ! 後は、手順に従ってインストールを続けます。
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5. 結論

2021年11月23日時点で、非対応の古いPCでもインストール時のハードウェアチェックを回避する事で、製品版Windows11へのアップグレードおよびクリーンインストールが可能です。また、WindowsUpdate も動作しており、今の所支障は出ていません。

中国、ロシア向けは国の規制によりTPMを有効にできないとの情報もあり、インストーラは国別に対応しつつ、OS自体は共通化のためにチェック機能を働かせていないとも解釈できます。(個人の感想です。)
いずれにしても、今後も安定して使用できるかはマイクロソフトのさじ加減です。あるアップデート時にいきなり使えなくなるリスクはあります。 当面 VMware 上で動かしながら、ホストをWindows11にアップグレードするか見極めるつもりです。

2021/10/11
我慢できずにホストOSをWindows11にアップグレードしてしまいました。 本番環境以降となると準備すべきことなど注意点があります。こちらをご覧ください。

pmp-style.hatenablog.com