起動時にブルースクリーン(BSoD)になるWindows10 PCを復旧しました。HDDに物理的異常はなく、システムファイルの破壊(?)により再起不能に陥っていた。そこからどのように復旧させたかを紹介します。細かい手順は省略してどう判断して何をしたかを記していきますので参考にしてください。
初見
親からPCが起動しないとの連絡が入った。どうせ CapsLock をかけてパスワード認証がこけるとか単純ミスかと思ったがそうではないとのこと。
ほとんど素人状態なので聞いても要領を得ないため、写真を送ってもらったほうが早い。すると・・・
起動時のブルースクリーン 「Critical Process Died」
なんとヘビー級のほんまもんの障害じゃあ~ないか。
障害時はリモート操作で復旧できるように環境を構築済みだったのだが、起動障害はどうにもならん
起動不具合では状況により復旧方法が異なるので、リモート指示ではとてもじゃないが復旧でけへん。PCを送ってもらう事にした。
HDDの自力修復
問題のPCが届き、すこしワクワクしながら電源を入れた。すると、「Critical Process Died」で自動修復が失敗して確かにどうにもならない。でも、復元機能で簡単に直ると思っていた。日付の選択画面まではたどり着けたのだが、「復元を有効にしないと復元できません」という謎のメッセージで復元できず。復元を無効にした記憶は無いんだけども…
あれ、これ詰んでるやん。自力じゃどうにもならん。
こういうほんまもんの起動障害は実際の所そんなに頻度は高くなく、久しぶりの現象。俄然燃えてきた
修復方針
エラーメッセージから、OSの起動に必要なファイルが壊れているようだが、HDDが物理的に壊れている様子はない。
OSの再インストールでまず直るだろう。新たな出費は不要で済みそうだ。復旧は以下の手順だ。
- バックアップツールを準備
- 壊れたHDDの中身を外部HDDにバックアップ
- 過去のバッアクッブからの復元
- 最新のWindows10へアップグレード
- バックアップしたHDDからデータを救済
- 再度システムバックアップ
修復
1. バックアップツールを準備
信頼と実績の TrueImageの登場です。親のPCを購入したときに、セットアップして渡したときの状態をTrueImageでHDD丸ごとバックアップしてある。
しかし、、、TrueImageの起動メディアがない。げ、親の家だ。。。
起動メディアを作成するには、まずWindowsにアプリをインストールしなければならない。
自分のTrueImageは Seagate版だが、親のは Western Digital 版だ。製品版なら自由に使えるのだが、使用しているのはHDDメーカーから無償提供されている機能限定版で、そのメーカーのHDDが接続されていないと使用できないのだ。むむむ
Western Digital のPCがないと、起動メディアが作れない。これは困った。
会社の空きPCをみたりしたのだが、どれもあかん。
ふと、Western Digital の昔の外付けHDDがあったことを思い出し、それを接続するとインストールすることができた。
ここで3日ほど経過してしまった。。
ちなみにTrueImageの紹介はこちら
pmp-style.hatenablog.com
2.壊れたHDDの中身を外部HDDにバックアップ
まずは壊れている状態そのものを現物保管することが大事。修復中にさらなる破壊が起きるかもしれないので鉄則です。
早速、TrueImageの起動メディアでブートして、壊れたHDDを丸ごとバックアップ。エラーもなく終了した。
やはり物理的には壊れてはいないようだ。ファイルの異常であることを確信。
3.過去のバッアクッブからの復元
2年前のTrueImageのバックアップがあって本当に良かった。クリーンインストールした場合に比べて何が省略できたかというと…
・各アカウントの作成(3ユーザー分)
・Officeのインストール & 再認証
・各アカウントごとのメール設定。OutlookとWindows10標準のメール
・アプリのインストール
なにげに結構大変です。バックアップがあるので一気に復旧できた。
ここで問題に遭遇。
Outookを起動すると、グローバルIPが変わったせいなのかアカウント認証に対して物言いが入った。マイクロソフトアカウント登録時に設定した別のメールアドレスに対して、メールを飛ばしてパスワード認証を要求してきた。げ、そっちのアカウントのパスワードは覚えていないぞ…と1分ほど焦ったが、 Windows10標準メールはそのまま使えたため、アカウント確認のメールが受信できました。
4.最新のWindows10へアップグレード
2020年末時点でのWindows10最新版は 20H2。途中はすっ飛ばして一気に最新にすることにした。ISOをダウンロードしてWindowsからマウントしてアップグレードしました。ここは何の問題もなし。
5.バックアップしたHDDからデータを救済
2019年のWindows10で、ドキュメント、ピクチャ、デスクトップ、ミュージックの場所がOneDriveに勝手に移動されている。
知らぬ間に5GBしか使えないストレージに変えるのはいかがなものか。この影響で知恵袋に訪ねてくる人が多いんだな。
どうせOneDrvieなんぞ使わないので、ローカルに戻すことにした。
壊れたHDDのバックアップをマウントして、データを吸い出してコピーした。
TrueImageのバックアップは、マウントすると読み取り専用のドライブとしてエクスプローラに表示されるので、復旧には助かります。
6. 再度システムバックアップ
親に返却前に、再度システムバックアップを実施。
ほんとは外付けHDDをつけて、1ヶ月に1回程度システムバックアップを自動化してやればいいんだけどな。
と思いつつ、送り出した。
てなわけで無事復旧が完了しました。
障害原因について
故障したHDDのイベントログを見てみましたが、よく分かりませんでしたが、どうもWindows Update が絡んでいるような雰囲気。diskの異常は記録されていない。
まとめ
備えあれば患いなし
システムバックアップを外付けHDDにしておくことと、専用の起動メディアを作成しておくことが大切です。
バックアップソフトを使用せず復旧する方法
バックアップソフトを準備せずに再起不能になった方は、別のPCが無い限り↑の方法はできません。 その場合、以下の方法で復旧させます。
(1). 新しいSSDを購入してWindowsをクリーインストール (2). 今のhddは外付けドライブとして接続してデータをコピーする。 (3). 外付けhddは、バックアップ用として今後同様の問題が発生しても簡単に修復できる環境を構築する。